少年
オトコの子育て講座
お父さん
青木 匡光
第二回 父親の心構え


第1回
子育てはハッピーな事業


 今回は、動物学者でサルの研究で有名な河合雅雄氏から聞いた話から始めたい。

 人間の子育てにサルの話?と思うかもしれないが、実は人間にとって参考になることが少なくないのである。
母ザルは生れたばかりの子ザルを常に抱いており、離さない。
手から離す場合には、必ず自分の位置から2m範囲内に限る。
そして、子ザルが少し大きくなると、子ザル同士の群れを作り始めるが、そこでの小さなケンカなどに、母ザルは知らん顔をしている。
ただ、自分の子の声だけは聞き分けて、子ザルが危険にさらされた時に発する叫び声を上げた時は、全速力で子ザルのもとに飛んで行く。
愛情のヒモがいつも繋がっていて、例外はないという。

 人間の方はどうだろう。
近年、子供への愛情が薄まっているような気がしてならないのだが。
本来、人間もサルも子育ての基本は全く同じで、子供が将来、きちんと独立して生きていけるようにすることである。
私自身の体験からいっても、サルの例のように「しっかりと見守る」ということに尽きる様な気がする。
特に父親に薦めたいのは、一歩先を読むこと。
もし子供がイタズラをしたら、「あんなちっちゃな赤ちゃんだったのに、いつの間にか、こんなイタズラを考え付くようになったんだね。成長したんだ。」と思えばいい。
聞き分けのない態度を続けたら、「自分の意見を通したいのか」と、ちょっと考えてみるなどなどと。

こうやって一日一日育つ子供をよく観察し、見守りながら、芽生えつつある子供の人格を、汲み取ってやるべきだと私は思う。
母親とは少し違う立場で、やや客観的に子供を見ることこそ、父親の役割ではないか。
「親は、いつまでも親ではない」という名言があるが、親離れ、子離れの前に、まず子供が生れたら父親になろうと思うこと。
まず、自分を「良き父親」に自分を育ててゆくことが、第一歩ではないだろうか。


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著者のプロフィール

 青木匡光(あおき・まさみつ)

ビジネス評論家。
ヒューマンメディエーター(人間接着業)。1933年東京生まれ。
小樽商科大学卒。
三菱商事に10年間勤務したあと、広告会社に転職。

1975年アソシエイツ・エイランを設立、異業種交流の場を提供。
またサロン風のオフィスを「ヒューマンハーバー(人間の港)として開放し、人間関係に悩む人たちに指針を与え、
人生に意欲的な人同士を結びつけている。

現在、異業種交流や人脈づくりのパイオニアとして講演、著作などで活躍中。
著書は「顔を広め味方をつくる法」(日本実業出版社)、「人づきあいが苦にならない法」(PHP研究所)、
「EQ型人間が成功する」(産能大学出版部)、近著に「人づきあいの旅にでよう」(JDC)、「内気が苦にならなくなる本」(法研)、「オトコの子育て講座」(教育評論社)などがある。

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