少年
オトコの子育て講座
お父さん
青木 匡光
第三回 信頼される父親になるためには


第1回
子育てはハッピーな事業


第2回
父親の心構え


友人が、自分が幼稚園児の時のエピソードを聞かせてくれた。

「朝、父親が”帰りにシュークリームを買って来てあげるからな”と約束してくれた。
夕方が待ち遠しかったが、父親はなかなか帰ってこない。遅くなってようやく帰ってきたと思ったら、なんと手ぶらだった。1日中忙しくて買う時間がなかったんだと父親は言い、明日は必ず買ってくるから、と僕をなだめた。でも、僕は許せなかった。「お父さんのうそつき」と思って、父親にかみついた。
すると父親は、疲れていただろうに、再びシュークリームを買いに出かけていったんだ。
当時は、今のようにコンビニがあるわけでもなく、遅くまで開いている店もなかったはずだから、そうとう苦労したと思う。でも、どこでどう手に入れたのか、シュークリームを買って帰り、眠りかけていた僕に食べさせてくれたんだ。うれしかった。
仕事でヘトヘトだったんだと今ならわかる。
今なら許せる。でも僕との約束を守ろうと必死だった父親を、僕はエライと思った。」

友人は、40年以上も昔の話を今もおぼえている。
多分、自分の子どもとの約束を守る父親になっているはずである。
日頃、偉そうなクチをたたいていても、肝心なところで、逃げては子どもの信頼を得ることなど、とうてい無理だ。自分の約束不履行をタナに上げて、その場しのぎの言い訳をしたり、ごまかして切り抜けようとするのはいけない。それに小さい子どもだからと甘く見るのは、もっといけない。
人間の評価は言葉ではなく「行動」で決まる。父親たるもの、行動で示すことだ。小さな約束でも守り、守ることの大切さを子どもに伝えようとするならば、父親が率先してそれを示していくことだ。
「行動」で示すことは、何もビジネスの上だけでなく、父親業でも大切なポイントなのである。


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著者のプロフィール

 青木匡光(あおき・まさみつ)

ビジネス評論家。
ヒューマンメディエーター(人間接着業)。1933年東京生まれ。
小樽商科大学卒。
三菱商事に10年間勤務したあと、広告会社に転職。

1975年アソシエイツ・エイランを設立、異業種交流の場を提供。
またサロン風のオフィスを「ヒューマンハーバー(人間の港)として開放し、人間関係に悩む人たちに指針を与え、
人生に意欲的な人同士を結びつけている。

現在、異業種交流や人脈づくりのパイオニアとして講演、著作などで活躍中。
著書は「顔を広め味方をつくる法」(日本実業出版社)、「人づきあいが苦にならない法」(PHP研究所)、
「EQ型人間が成功する」(産能大学出版部)、近著に「人づきあいの旅にでよう」(JDC)、「内気が苦にならなくなる本」(法研)、「オトコの子育て講座」(教育評論社)などがある。

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